不登校から復帰したきっかけとは?

不登校から復帰したきっかけには何があるか

 

「不登校の解決」とは何か考えよう

 

 「不登校」が解決するとは、具体的にはどのような状態を指すのでしょうか?

 

登校できれば全て解決かと言えばそれほど簡単な
問題ではないようです。

 

ある男子生徒は、学校を休みがちになった後、登校するようになりましたが、
一日の大半を保健室で過ごしていました。

 

いわゆる「保健室登校」という状態です。

 

一応登校はしていますが、この状態で不登校が解決したと
断言するのは難しいです。

 

なぜなら当事者である私自身が解決したとは
全く思っていなかったからです。

 

私が出会ったケースとしては、中学校時代は不登校で
ほとんど通っていなかったけれど自分に合う高校に
入学してからは、元気に登校するようになったという
ものがあります。

 

また、海外の高校に転校してからは、友達もでき、
楽しく学校に通うようになったというものもありました。

 

これらの場合は、学校に「楽しく」「登校」できていますので、
不登校が解決したと判断しやすいケースです。

 

「進学」「転校」など環境を変えるというのは、
不登校の一つの解決方法と言えそうです。

 

ただ、私が強調したいのは、学校に復帰することだけが
解決方法ではないということです。

フリースクールという選択肢

 

フリースクールに行くという選択肢もあります。

 

私は大学時代、不登校児のフリースクールにボランティアに
行っていましたが、そこには7歳から18歳までの子どもが通い、
思い思いに活動していました。

 

そのフリースクールは、特にきまったカリキュラムはなく、
したいことがあればスタッフが援助するという方針でした。

 

人付き合いの仕方を学ぶというのも学校生活の大きな
目的ですが、フリースクールにおいても友人やスタッフと
交流することで人との付き合い方を学ぶことができます。

 

不登校から復帰する場合のきっかけは様々です。

 

以前、友達とうまく合わず家に閉じ籠るようになってしまった
小学6年生の男の子の家を毎週訪問し、家庭教師をしたことがありました。

 

 

その男の子は、前触れなく、ある日から突然学校に通うようになりました。

 

 

その子の母親に聞いてみると、当初友達が怖いとよく言っていた男の子は、
今では友達と仲良く遊んでいるようだとのことでした。

 

 

何で急にこれほど変化したのだろうと不思議に思った私は、
「どうして急に学校に行くようになったの。」と本人に聞いてみました。

 

男の子は、「僕、食わず嫌いだったよ。リンゴは嫌いだと思ったけど、
食べてみたらおいしかった。

 

同じように友達も遊んでみたら楽しかったよ。

 

だから学校に行くのが楽しくなったんだ。」と答えました。

 

随分哲学的なことを言う小学6年生だな、と
当時思ったものでしたが、この子のように、嫌いと
思っていたリンゴを食べてみたらおいしかったように、
友達も遊んでみたら楽しかったということが
学校に復帰するきっかけになる場合もあるのです。

 

 

兄弟姉妹も追随して不登校になるケースは、
元々本人に学校に行かない深い理由は
ありませんから、不登校のお兄ちゃん(お姉ちゃん)が
学校に行き始めると、自分も同じように
学校に行き始めるということが多く見られます。

 

不登校だったお兄ちゃんに聞いてみると、家にいても
弟がいつもじゃれて来てうっとうしいから学校に
行くことにしたとのことです。

 

少し笑ってしまいました。

 

学校に復帰したきっかけは人それぞれ

 

ここまで見てきたように、不登校から復帰したきっかけは、人それぞれです。

 

ある男性は結局高校には復帰せず中退してしまいました。

 

大学入学資格検定(今の高等学校卒業程度認定試験)に合格したものの目標が定まらず、
しばらくは投げやりな日々を送っていました。

 

その後、ボランティアや様々なアルバイトを経て、
大学に行きたいと思うようになり、受験をして、
大学生となることができたそうです。

 

高校を中退したのが17歳、大学に合格したのが
21歳でしたから随分遠回りをしたものです。

 

彼が遠回りをしている間、親は温かく見守ってくれ、
必要な時は惜しまず援助してくれました。

 

不登校の原因を見極め、それをできる限り取り除くよう
援助するのも周りの大人の大事な役目です。