今年も多くのSAPIX生をみているので、そのお話をしてみたいと思います。今月から見ることになった新規生徒さんも例に漏れずSAPIXに通っています。どんな状況なのか聞いてみると「とにかく国語が苦手で偏差値は40程度。中でも選択肢問題が苦手で、ことごとく外してしまう。記述を書いてどうにか部分点をもらうことで偏差値40前後を維持できている状態。」だという。
ずばりSAPIX病です、と答えました。まさに典型的なパターンですね。
SAPIXは開成を始めとする超難関中学を目標としているので、国語の授業は記述がメイン。記述しかやらないと言ってもいいくらいです。確かに開成などは選択肢問題はなく記述ばかりなので、開成を目指す子供たちにとっては良いでしょう。しかし、中学の多くは記述よりも選択肢問題が中心です。これは誰がどう見てもそうです。開成などを目指すアルファクラスの生徒であれば記述中心の授業だとしても構いません。しかしアルファ以外のクラスにも記述中心の授業を行うのはどうなのでしょう?
記述ができるようになれば自然と選択肢問題も解けるようになる。これがSAPIXの言い分らしいのですが、本当にそうでしょうか? 答えは「間違い」ですよね。選択肢問題には選択肢問題ならではの難しさがあり、テクニックが必要です。これを教えなければSAPIX生はいつまでも選択肢問題を間違い続けるでしょう。例えば次のような問題です。
今日の給食は酢豚であった。ボクは比較的好き嫌いは少ない方なのだが、ピーマンは避けてしまう。ピーマンだけをよけていたら、隣の席に座っているタケシ君が「先生、良太君がピーマンをどかしています」と大声で叫んだ。
問題:正しいのはどちらか
1 好き嫌いはほとんどないのだが、ピーマンだけは食べられない
2 嫌いな物はわずかしかないが、ピーマンは食べられない
正解は2ですね。わかりますよね? もしわからなければお問い合わせください